スィースターン・バルーチェスターン州(; Ostān-e Sīstān-o Balūchestān)は、イランの州(オスターン)である。イラン南東部にあってパキスタンおよびアフガニスタンと国境を接する。州都は人口42万のザーヘダーン。面積は181,600km²でイラン第2位。人口は210万。
「バルーチェスターン」とはペルシア語でバルーチの地という意味であり、パキスタンにはバローチスターン州がある。またスィースターンは古くは「スィジスターン」 Sijistān سجستان と呼ばれていたもので、これは中世ペルシア語の「サカスターナ」すなわちサカの地に由来する。
この州には山が幾つも存在する他、タフターン山のような活火山も見られる。また断層が幾つも走っていると考えられており、付近は地震の頻発地帯として知られており、2013年にもマグニチュード7クラスの地震が発生した。ちなみに、この2013年の地震は正断層型であった。
北部のスィースターンと南部のバルーチェスターンの2地域からなる。これをあわせて今日のスィースターン・バルーチェスターン州は東から西に進むにつれ降水量が多くなるイランにあって、もっとも乾燥した地域であるが、海岸地帯では湿気が多い。
州内ではさまざまな方向からの季節風が吹く。スィースターンにおいて120日間にわたって吹く「レヴァール」、「グーッセ」、第七風「ガーヴ・コシュ」、南風「ナムビー」、インド洋のしめった季節風「フーシャク」、北風「グリーチュ」と西風「ギャルド」などが主要なものである。