キープ (通貨)

キープ (通貨)
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キープあるいはキップ (Kip) は、ラオスの通貨単位. ISOによる略称はLAK. 2019年2月1日現在、1USドル=8,592キープ. 補助通貨単位はアット (Att) で、1キープ=100アット.

1979年に行われたデノミネーションによって100旧キープが1新キープとなった.

現在流通している貨幣単位は、100,000、50,000、20,000、10,000、5,000、2,000、1,000、500、100、50、20、10、5、1キープである. 但し100キープ以下は既に古銭扱いで、500キープも流通は稀である. そのため500キープの釣銭が発生した場合で500キープの現金がない場合は、1000キープ単位に切り上げ・切り捨てられるか、駄菓子類などの現物が釣銭代わりとなる. 硬貨は以前は10・20・50アットが存在したが、現在発行・流通していない.

国内経済がタイとの交易に依存していることからタイ・バーツ、更に国境を接する中国の人民元やUSドルが国内で日常的に流通していたが、ラオス政府の自国通貨使用運動により、少なくとも価格表示はほぼキープ表記になっており、外貨は使えてもレート面で不利なことも多くなっている.

紙幣は5 kip、10 kip、20 kip、50 kip、100 kip、500 kip、1000 kip、2000 kip、5000 kip、10000 kip、20000 kip、50000 kip、100000 kip. 現在ではほぼ1000 kip紙幣以上だけが使用されているが、稀に500キープも見かける.

なお、1988年までに発行された500 kip紙幣までは表に旧国章が描かれ、2003年以降に発行された1000 kip紙幣以降は1991年に制定された現国章が描かれている.

  • ラオス
    ラオス人民民主共和国 (ラオスじんみんみんしゅきょうわこく、ສາທາລະນະລັດ ປະຊາທິປະໄຕ ປະຊາຊົນລາວ、Lao People's Democratic Republic )、通称ラオスは、東南アジアのインドシナ半島に位置する社会主義共和制国家. 首都はヴィエンチャン. 24万平方キロメートルに約50の民族からなる約710万人(2019年時点)の国民が暮らす. 東南アジア唯一の内陸国 で、北は中華人民共和国(中国)、東はベトナム、南はカンボジア、南西はタイ王国、北西でミャンマーと国境を接する. ラオス人民革命党による一党独裁体制が敷かれている 他、フランコフォニー国際機関の加盟国である.

    1353年にラオ人最初の統一国家であるランサン王国が成立. 18世紀初めに3王国に分裂. 1770年代末に3王国はタイに支配されたが 、1893年にフランスがタイにラオスへの宗主権を放棄させて植民地化し、1899年にフランス領インドシナ(仏印)に編入された. この時に現在の領域がほぼ定まった. 第二次世界大戦中の日本軍による仏印進駐や第一次インドシナ戦争などを経てインドシナ半島におけるフランス植民地体制が崩壊過程に入る中で1949年にフランス連合内でラオス王国として独立、ついで1953年に完全独立した. その後パテト・ラオなどの左派と王政を支持する右派、中立派に分かれてラオス内戦が発生したが、ベトナム戦争後に右派が没落し、1975年に王政は廃され、社会主義体制のラオス人民民主共和国が成立した.