サナーグ州 (Gobolka Sanaag)
サナーグはかつてイギリス領ソマリランドと呼ばれ、首都モガディシュなどとは異なる植民地であった. 大ソマリア主義によって1960年に東に接していたイタリア領ソマリランドと合併・独立し、ソマリアとなったが中央政府は首都など南部を優遇したため北部からの反発を招いた. そして1980年代後半からソマリア内戦が勃発すると、ソマリア北西部のイサック氏族が1991年にソマリランド共和国の独立を宣言し、その領土は旧イギリス領全域とされた. ソマリランド成立の根拠となったベルベラでの会議に、サナーグ東部に住むダロッド氏族の代表も参加したが、1992年から始まったソマリランド内部の内戦により、ダロッド氏族の多くはソマリランドから離反した. 一方、東に隣接する旧バリ州などを実効支配下に置いたプントランドは、民族統一主義(ソマリ族の1氏族であるダロッド)を掲げたため2003年にサナーグのダロッド居住地域に侵攻. ソマリランドが応戦し武力衝突が起こった. この事件以降も度々とソマリランドとプントランドの武力衝突が起こっている. 最近では2016年に双方で合わせて5人の死者を出す衝突がサナーグで起きている. サナーグの現地住民は2007年にマーヒルというどちらにも属さない独立地域を宣言したこともあったが、一年後プントランドに吸収された. サナーグでは石油が眠っているとされ、プントランドが石油採掘を試みたことがある.
2017年7月時点では一部を除きソマリランドが実効支配している. またこうした経緯からサナーグは政治的に敏感な地域なため、2018年にサナーグの紛争について報道したジャーナリストがソマリランド警察に逮捕される事件が起きている.
地図 - サナーグ州 (Gobolka Sanaag)
地図
国 - ソマリア
ソマリアの国旗 |
1991年勃発の内戦により国土は分断され、事実上の無政府状態が続いていた. のちにエチオピアの軍事支援を受けた暫定政権が発足し、現在では正式な政府が成立したが、依然として一部地域を他の国家であると主張する政府が統治している. 現在の国土はソマリア連邦共和国政府が統治する中南部と、91年に独立宣言した旧英領のソマリランド共和国(首都ハルゲイサ、国際的に未承認、東部地域でプントランドと領土紛争)の北部、おもに南部に展開するイスラム急進派アッシャバーブ支配域に大きく3分割されている.
通貨 / 言語
ISO | 通貨 | シンボル | 有効数字 |
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SOS | ソマリア・シリング (Somali shilling) | Sh | 2 |