ザクセン州 (Saxony)
中世の初期には、ザクセンというと現在のニーダーザクセン州、ノルトライン=ヴェストファーレン州を合わせた地域を指していた. 250~500年頃に現在のシュレースヴィヒ=ホルシュタイン州からこの地域にザクセン人が移住定着し、ザクセン公国の時代に領土を拡大した. その後、ザクセン王国、ドイツ帝国、ヴァイマル共和国、東ドイツなどの歴史を経てきており、ザクセン王国時代におおよそ現在の地域になった.
ザクセン州はドイツの東の端にあり、南はチェコ、東はポーランドと接している. また北はブランデンブルク州、ザクセン=アンハルト州、北西から西にかけてテューリンゲン州、西はバイエルン州と接している. 州都はドレスデンであり、その他ではライプツィヒ、ケムニッツ、ツヴィッカウなどが主な都市である. 東ドイツの社会主義政権が崩壊した1989年以来、州の人口は減少の一途をたどっており、主に旧西ドイツ方面への流出が激しい.
州の南東から北西にかけてエルベ川が流れており、この周囲が州の中心となっている. ほかにエルベ川の西を流れるムルデ川と、ポーランドの国境線になっているナイセ川が主な川である.
ザクセン州の南西部は歴史的には、ラウジッツまたはオーバーラウジッツと呼ばれ、少数民族であるソルブ人の居住地域となっている.
北から南にかけて全体が田園地帯であり、南部は次第に標高が上がりチェコとの境界付近は山岳地帯である. また、バイエルン州からエルベ川付近まではエルツ山地となっている. エルベ川が山を削った渓谷は雄大な景色をつくり、エルベ川砂岩地域として有名である. 州の東に行くほど山は低くなり、それらはラウジッツ山地と呼ばれている.
地図 - ザクセン州 (Saxony)
地図
国 - ドイツ
ドイツの国旗 |
欧州大陸における政治的・経済的な主要国であり、歴史上、多くの文化・科学・技術分野における重要な指導国でもある. 人口は約8300万人で、これは欧州連合において最大である. 同国は限定的主権を有する16の州によって構成される. 国土の総面積は35万7386平方キロメートルであり、主に温暖な気候に属する. かつて「西ドイツ」と呼ばれていた時代は「西欧」に分類されていたが、東ドイツ(ドイツ民主共和国)の民主化と東西ドイツの統一により「中欧」または「中西欧」に分類されるようになっている.