ソロラ県 (Departamento de Sololá)
グアテマラ西部に広がるアルティプラーノと呼ばれる高原地帯、この中央に位置するソロラ県は、コーヒー豆をはじめとする豊かな農業生産と現在でも色濃く残るインディヘナ文化、風光明媚な高原の風景が国外でもよく知られる地方である. 中でも県の東部を占めるアティトラン湖は『1984年』で知られるオーウェルが「世界一の美しさ」と評したほどの美観を誇り、周辺の村々で生産される様々な民芸品とあいまってソロラ県を国内有数の観光地たらしめている.
しかし一方で大地主と小作人、白人系のラディーノと先住民のインディヘナの間に横たわる様々な格差問題、今なお癒される事のない虐殺の記憶に代表される政治的不安、悪化する治安などが県のみならず国内全体の問題として影を投げかけているといえよう. また2005年に発生したハリケーン「スタン」では集落自体が消滅するなど甚大な被害を受け、早期の再建が期待される.