R$
レアル は、ブラジル連邦共和国の現在の通貨である。国際通貨コード(ISO 4217)はBRLである。
補助通貨単位として1/100レアルに等しいセンターボ がある。
通貨名称としての「レアル」の複数形は伝統的にはレイス だが、現在のブラジルでは、「王」の意味の複数形と同様に「2ヘアイス 」などと呼ぶのが一般的である(ただしブラジル国内では、複数ではないのに1ヘアイスと複数形を使う、また逆に複数なのに2ヘアウや3ヘアウなどと単数系を使う人も少数いる)。
略記は“R$”および“BRL”であるが、個人商店やスーパーマーケットの商品の値札では省略して単に「$」と記すこともある。この「$」記号はシフラン と呼ばれ、縦線は2本と定められている 。
もともと「レアル」という名称はポルトガルの開拓者によって使用されていたが、1654年にオランダ人がブラジル北部で「レアル(real)」という通貨名で紙幣を発行し流通させたのを起源とする。その後、19世紀初頭より特にスペイン系の中南米諸国で広く使われるようにもなる。
まだポルトガル植民地だった1790年、ブラジルに独自通貨ブラジル・レアル(旧レアル)が導入され、1822年の独立後も使われ続けた。旧レアルの複数形はレイス であり、しばしばこの名でも言及される。また、1000レアル(1000レイス)にはミルレイス という特別の呼び名があった。
記号は「Rs」で前置し、桁区切り記号として1000の位に「$」(縦棒が2本のシフラン)、100万の位に「:」(コロン)が使われた。つまり、たとえば1234万5678レアルは「Rs 12:345$678」と書く(この種の記法は現行のレアルでは行わない)。
1942年にクルゼイロ に通貨を変更してからは、インフレーションへの対処のために、高い交換レートのデノミネーションを繰り返している(括弧内はデノミ率)。
* 1942年 レアル(レイス)からクルゼイロに (1/1000)
* 1967年 クルゼイロを新クルゼイロに (1/1000)