ティグリニャ語

ティグリニャ語
ティグリニャ語(ティグリニャ ご、Tigrinya language)は、エリトリア中央部およびエチオピアのティグリニャ人(Tigrinya、エチオピア施政下以降、現代ではティグライ人 Tigrayansと呼ばれる )が用いる言語である. アフロ・アジア語族のセム語派に属し、アムハラ語や古代のゲエズ語に近い. エチオピアの公用語の1つであり、またエリトリアの事実上の公用語(規定はない)である. ゲエズ文字により表記される. 話者数は670万人ほど.

エリトリア(ティグリニャ語地域の北西側)で用いられるティグレ語(Tigre language)は、系統的には近いが別言語である.

最も古い記録として、エリトリア南部で発見された13世紀の法律を書いたものがある. エリトリアがイギリスに支配された時代にはティグリニャ語の新聞が発行された. エリトリアではエチオピアとの連邦時代にはアラビア語とともに公用語とされたが、1958年以降アムハラ語のみが公用語とされた. エチオピアでは、アムハラ語、オロモ語についで3番目に話者が多く、エリトリアでは最有力言語である.

短子音と長子音の区別があるが、文字では区別されないため、k'ärräbä(彼は近づいた)とk'äräbä(彼は近くにいた)が区別できない. しかしこのようなペアはごく少なく、実用上の不都合はほとんどない.

  • エチオピア
    エチオピア連邦民主共和国 (エチオピアれんぽうみんしゅきょうわこく、アムハラ語: የኢትዮጵያ ፈደራላዊ ዲሞክራሲያዊ ሪፐብሊክ)、通称 エチオピア は、東アフリカに位置する連邦共和制国家. 首都はアディスアベバ. アフリカ最古の独立国であり、現存する世界最古の独立国の一つである. また、インド・ヨーロッパ語族言語とアラビア語のどちらも公用語となっていない、アフリカで唯一の国である.

    エチオピアの人口は、2020年時点で1億1,496万人となっている. およそ3,000年の歴史をもち、80以上の民族がそれぞれの文化を持って共存している多民族国家である.
  • エリトリア
    エリトリア国(エリトリアこく、英語:State of Eritrea) 、通称エリトリア(ኤርትራ, إرتريا )は、アフリカの角と呼ばれるアフリカ大陸北東部にある共産主義を標榜する国家. 首都はアスマラ.

    1960年から1991年までの30年間エチオピアからの独立戦争を経て、エリトリア解放戦線から一部左派が1970年に分派結成したエリトリア人民解放戦線(EPLF、1994年以降に民主正義人民戦線に改組)を率いたイサイアス・アフェウェルキが大統領に就任し、マルクス主義・共産主義的政策に基づく政治を行っている.