バスク州 (Euskal Autonomia Erkidegoa)
スペイン1978年憲法(現行憲法)によって、バスク州はスペインにおいて強力な自治権を得た. 行政区分としてのバスク州は(バスク自治憲章 : スペイン領バスクに住むバスク人の発展のための枠組みを提供する基本的な法的文書)に基づいているが、バスク人が多く住むナバーラ県はバスク州から除外され、単独でナバーラ州となった. バスク州には公式な州都は存在しないが 、バスク議会やバスク州政府の本部が置かれるアラバ県のビトリア=ガステイスが事実上の州都である. 人口が最も多い自治体はビスカヤ県のビルバオである.
バスク人の居住地という文化的領域としてのバスク地方と、行政区分としてのバスク州との混同には注意が必要である. バスク地方やバスク州を指す呼称として、バスク語にはエウスカル・エリア(Euskal Herria)とエウスカディ(Euskadi)があるが、この2種類はバスク州のみを指す場合と、バスク地方全体を指す場合があり、個人の立場や政治社会的文脈によって様々である. エウスカル・エリアは「バスク語の話されるくに 」を意味し、エウスカディはバスク・ナショナリズムの始祖サビノ・アラナの造語である. カスティーリャ語でバスク州はパイス・バスコ(País Vasco)またはエウスカディと呼ばれ、バスク地方全体を指す場合にバスコニア(Vasconia)という単語が使われる場合がある.