地図 - マダイン・サーレハ (Madā’in Şāliḩ)

マダイン・サーレハ (Madā’in Şāliḩ)
マダイン・サーレハ(مدائن صالح マダーイン・サーレハ)は、現サウジアラビア領内に存在していた古代都市である. マダイン・サーレハは「サーリフ(Saleh)の町」を意味し、アル=ヒジュル(Al-Hijr, 「岩だらけの場所」)とも呼ばれた. ヒジャーズ北部に位置し、赤い崖のあるワジの集落Al-`Ula(العلا)からは約 22 km 離れている. 古代には、この都市にはサムード人(Thamudis)やナバテア人が住んでおり、ヘグラ(Hegra)として知られた.

考古遺跡群はナバテア人たちが暮らしていた紀元前1世紀から紀元1世紀頃のものが中心で、とくに装飾の施された墓石群が特徴的である. このほか、それ以前に遡る碑文も発見されている. マダイン・サーレハはナバテア人の考古遺跡としては、ヨルダンのペトラに次ぐものである.

2008年の第32回世界遺産委員会で世界遺産リストへの登録が認められた. サウジアラビアでは初の世界遺産である.

サウジアラビアでは、マダイン・サーレハの遺跡は呪われた場所と考えられている. その根拠となるのが『クルアーン』第15章「アル=ヒジュル」である. そこではアル=ヒジュルの民が使徒の警告を聞き入れずに罰を受けたことが記されている.

そのため、多くの篤信のサウジアラビア国民たちは、政府が公式に観光事業を奨励しているにもかかわらず 、当該章句をあまり気にしないムスリムや非ムスリムの観光客に、良い顔をするとは限らないのである.

"ヒジュルの仲間も使徒たちを嘘つきとして拒否した. われはかれらにわが種々の印を下したが、かれらはそれらを避け(て無視し)た. かれらは(岩)山に家を彫り込み、安全であると考えていた. それである朝、一声(懲罰)が、かれらを襲って、かれらが(特別の知識と技術で)築き営んでいたことは、かれらにとって何も役立たなかった."

- クルアーン『アル・ヒジュル章』第80-84節

 
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国 - サウジアラビア
サウジアラビアの国旗
サウジアラビア王国(サウジアラビアおうこく、المملكة العربية السعودية)、通称サウジアラビアは、中東・西アジアに位置する絶対君主制国家. 首都はリヤド.

世界2位の原油埋蔵量を持つ国であり、世界最大級の石油輸出国でもある. イスラム教最大の聖地メッカ(マッカ)と第2のマディーナ(メディナ)を擁する. 世界銀行の定義では高所得国に分類され、アラブ諸国で唯一G20に加盟しているが、産業の多様性には乏しく、天然資源開発が主要産業となっている.
通貨 / 言語  
ISO 通貨 シンボル 有効数字
SAR サウジアラビア・リヤル (Saudi riyal) رس 2
ISO 言語
AR アラビア語 (Arabic language)
Neighbourhood - 国  
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