白金

白金
白金(はっきん、 、 )は原子番号78の元素. 元素記号は Pt. 白金族元素の一つ. プラチナと呼ばれることもある.

単体では、白い光沢(銀色)を持つ金属として存在する. 化学的に非常に安定であるため、装飾品に多く利用される一方、触媒としても自動車の排気ガスの浄化をはじめ多方面で使用されている. 酸に対して強い耐食性を示し、金と同じく王水以外には溶けないことで知られている.

なお、同じく装飾品として使われるホワイトゴールド(白色金)は、金をベースとした合金であり、単体である白金(プラチナ)とは異なる.

スペイン人達は、白金を「ピント川の小さな銀 」と呼んだ. これが元素名 の語源である.

白金という言葉は、オランダ語の ( = 白、 = 金)の日本語訳である. 江戸時代の蘭学者、宇田川榕庵が著した化学書「遠西医方名物考補遺巻八」(えんせいいほうみょうぶつこうほい まきのはち)に、白金(一種銀色の金属、原名プラチナ)の訳語があり、榕庵が命名し日本で最初に使われた用語と言われている. 尚、現代中国語ではこの元素に一文字の「鉑」という文字が当てられている.

これまでに人類によって産出された白金の総量は約4,000トン、体積にして約200立方メートル(一辺が6メートル弱の立方体)ほどである. 稀少な貴金属なため、「プラチナチケット」などのように、入手し難い貴重な物の比喩として使われることもある.